播磨の酒 八重垣
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  田中杜氏インタビュー
田中杜氏インタビュー
「蔵の杜氏」編 「故郷の杜氏」編 田中杜氏紹介
「故郷の杜氏」編 本サイトに掲載のインタビューは2003年9月中旬〜末に取材させていただいたものです。
喜んでもらえると思ったらね、やっぱり多少は手がかかっても作ろうと思うんですわ。
田中杜氏が作り出すものには、そこに注がれた愛情を感じる。酒だけでなく、米にも、牛にも。
9月某日、冷夏のため例年よりも遅くなった稲刈りの様子があちこちで見られる温泉町の山間に、田中杜氏の田んぼはある。
忙しいのにも関わらず、杜氏の奥さんは、地元でとれた梨や葡萄で私達取材陣をもてなしてくれた。
そんな穏やかな時間の中で、田中杜氏は育った稲に目を細めながら、取材に答え始めた……。

田中杜氏

取材者
こちらのお米は全部酒作りのための米ですか?

田中杜氏
そうです。兵庫北錦と言う酒米で、ほら、粒が大きいでしょう。米の中では一番大きな粒なんですわ。育てるのは難しくてねぇ。もう少し海際の浜坂町でも作ってるところがあるみたいですけど、ここらへんじゃあ、これだけたくさん田んぼがあっても、私のところだけでしょうな。

最近は本当に作る人が少なくなってきてねぇ。種もJAさんにお願いしたりするんですけど、次の田んぼをするためにはもう自分で取って、保存しなくちゃあかんのではないかというほど、少なくなってますな。

 

写真:兵庫北錦
兵庫北錦 
 

取材者
今年の米の出来はいかがですか?

田中杜氏
今年は冷夏でしたから、どこも良くないってことですわ。まぁ、私のところでは、水の管理には本当に気を配りました。上のほうに湧水があって、貯水池があるんです。そこから水を引っ張ってきてるんですわ。水もそういう綺麗な湧水使って作った稲なんです。

田んぼが、まだ湿ってるでしょう。ギリギリまで水を張っていたんですよ。いつもなら稲が大きくなると水を抜いて、もっとカラカラで軽トラックがここまで入るんですよ。水をずっと張ることで、冷夏でも稲のあたりはあんまり温度が下がらんでね。

まぁ、水の管理は本当大変でしたけど、いい米ができましたよ。うちの稲木は色がいいでしょう。向こう側に見える稲木は緑色がかってるでしょう。あれは、あまり実らなかったんでしょうなぁ。冷夏ですからなぁ。

取材者
本当に稲が綺麗な色ですね。
でもここら辺は
山裾に広がる田んぼとか稲木のある風景とか、とてもいい眺めですね。

田中杜氏
お客さんを呼んで稲刈り体験とかしてもらったら、おもしろいかなって思ったりしてました。稲を刈った後にね、この米で出来た酒をこの風景を見ながら呑んでもらうと。

取材者
おもしろそうですよね。この酒米で出来る酒と言ったら「箙」ですよね。この田んぼで、どれぐらいの量が作れるんですか?

田中杜氏
全部で3反作ってますから、米は1200kgから1500kg取れます。そうですな、一升瓶で1000本ほどというところですか。

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写真:稲刈り後
稲を刈った様子
写真:稲木
稲木
写真:貯水池からの風景
貯水池からの風景

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